【9月18日 AFP】イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)を率いるマウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)監督は、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)における過去の経験からいかにして教訓を得るかについて、「牛」と「電車」を用いた風変わりなたとえ話で説明した。

 スパーズ(Spurs、トッテナムの愛称)は今季の欧州チャンピオンズリーグでグループBに入っており、18日にはサン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)でインテル(Inter Milan)との開幕戦を迎える。昨季はグループステージでレアル・マドリード(Real Madrid)を上回って首位通過を果たしたものの、決勝トーナメント1回戦でユベントス(Juventus)の前に敗退を喫した。

 インテル戦に向けた記者会見に出席したポチェッティーノ監督は、「賢くなければ、過去の経験が将来の自分を手助けすることはない」とすると、「10年間毎日、目の前を走る電車を見つめている牛に例えてみよう。仮に牛に電車がいつやってくるのかを尋ねても、正しく答えられないだろう。サッカーの世界でも同じことだ」と語った。

 さらにポチェッティーノ監督は「もちろん経験は大切だ。しかし、ハングリー精神やモチベーション、環境などすべてが重要だ」と続け、「サッカーの世界では多くの要素が絡み合っている。われわれは『この経験は来季に生きるだろう』という話をし過ぎた。それは、そういったすべてのことが同じ条件の時のみに言えるからだ」と付け加えた。

「多くのことが(前回と)同じ方法で行われなければならない。もしそうでなければ、ただ経験だけあっても試合では勝てないだろう」

 ポチェッティーノ監督はまた、インテル戦でトビー・アルデルヴァイレルト(Toby Alderweireld)とキーラン・トリッピアー(Kieran Trippier)のDFコンビが欠場することを明かしたが、これはワトフォード(Watford FC)とリバプール(Liverpool FC)とのリーグ戦で連敗した罰としてではなく、「技術上の決定」であると述べた。

 また、この試合ではGKウーゴ・ロリス(Hugo Lloris)とデレ・アリ(Dele Alli)、ムサ・シッソコ(Moussa Sissoko)も欠場予定となっている。ロリスは大腿(だいたい)部の負傷で数週間の離脱となっており、アリとシッソコはハムストリングに問題を抱えている。

「これは技術および戦略的な決定だ。25人の選手を連れていくことはできない。先発メンバーに起用できるのは11人で、ベンチに置けるのは7人だけだ。今回の決定はただそれが理由だ」

 またポチェッティーノ監督は「勝つときもあれば負けるときもあるから、私は選手に罰を与えることは決してしない。今回選んだプランは彼らを残し、他の選手を起用するというものだ」 (c)AFP/Emmeline MOORE