【9月17日 AFP】男子テニス、国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2018)は16日、ワールドグループ準決勝が各地で行われ、クロアチアは両チームイーブンで迎えた5試合目をボルナ・チョリッチ(Borna Coric)が制し、3勝2敗でフランスの待つ決勝へ駒を進めた。

 クロアチアの決勝進出は、優勝した2005年と、アルゼンチンに敗れた2016年に続く3回目。両国はこの夏に行われたサッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)でも決勝で激突し、4-2で勝利したフランスが戴冠を果たした。

 クロアチアはこの日の1試合目で、世界ランク6位のマリン・チリッチ(Marin Cilic)が7-6(7-2)、6-7(6-8)、3-6、4-6でサム・クエリー(Sam Querrey)にまさかの敗戦を喫し、戦績を2勝2敗のタイに持ち込まれた。しかし21歳のチョリッチが6-7(0-7)、6-1、6-7(11-13)、6-1、6-3でこの準決勝がデビスカップデビューのフランシス・ティアフォー(Frances Tiafoe)を下し、米国の果敢な反撃に遭いながらもなんとか勝利を収めた。

 地元メディアから「英雄」とたたえられた世界18位のチョリッチは、報道陣に対して「僕の人生で最も特別な一日になった」と話し、「もっと大きな勝利を収めた経験はあるけど、今の気持ちとは比べものにならない。国を背負って戦っているんだから」と続けた。

 一方、敗れたチリッチは明らかにいら立った様子で「きょうの試合は初日よりもナーバスになった。なかなかリズムがつかめなかったし、きょうの自分のテニスはトップレベルになかった」とコメントした。

 チリッチはこの試合でラケットを破壊し、警告を1度取られているが、主審を務めたのは全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)の女子シングルス決勝で、セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)から3回のコードバイオレーションを取ったカルロス・ラモス(Carlos Ramos)氏だった。

 ただし、今回のチリッチは1回の違反のみだったため、警告を受けただけだった。チリッチは「すごくいらいらして、ああいった形でネガティブな思考を追い出そうとしてしまった」と話している。(c)AFP