【9月15日 AFP】ボクシング、WBA・WBC・IBO統一ミドル級王者ゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)とサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)が14日、米ラスベガスのTモバイル・アリーナ(T-Mobile Arena)で行われる因縁の再戦を控え、互いに戦いを待ちきれない様子を見せながら前日計量をクリアした。

 通算38勝0敗1分け(34KO)のゴロフキンが相手よりも少し重い159.6ポンド(約72.4キロ)だったのに対し、同49勝1敗2分け(34KO)のアルバレスは159.4ポンド(約72.3キロ)で、両者はリミットの160ポンド(約72.6キロ)をパス。計量後にステージで顔を合わせた両者は、会場に詰め掛けた数千人のファンの目の前で小競り合いを起こすなど、一触即発の雰囲気を醸し出した。

 アルバレスがゴロフキンに向かって挑むように歩いていき、両者が体をぶつけ合う形になると両陣営のスタッフはすぐに2人を引き離した。挑発にひるまなかったゴロフキンは、フェースオフの後にリラックスした表情を浮かべながら、ライバルに言葉のジャブを浴びせた。

 報道陣からアルバレスの様子について質問を受けると、ゴロフキンは「まるでピエロだった。芸人さ。本物の男ではない」とコメント。一方、アルバレスは無表情で、心理戦の勝利を誇示するように「計量では俺の勝ちだ。あすのファイトでも俺が勝つ」と話した。

 12ラウンドで行われる15日の一戦では、ゴロフキンが史上最長記録となる21連続防衛に挑むことになる。両者にとって初対戦となった昨年のファイトでは、判定で引き分けて物議を醸す結果となり、今回の再戦はそれから約1年ぶりとなる。

 当初は今年5月5日に試合が組まれていたが、アルバレスが今年2月に禁止薬物のクレンブテロール(clenbuterol)に2度陽性反応を示し、その後半年間の出場停止処分を受けたことで延期になっていた。同選手は検査結果の原因について、地元メキシコで汚染肉を食べたためと説明していた。(c)AFP