【9月14日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で来季からフェラーリ(Ferrari)に移籍することが決まったシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)は13日、夢に見ていた新天地ですぐに結果を出さなければならないという覚悟を示した。

 フェラーリは11日、現在ザウバー(Sauber)に所属する20歳のルクレールが、キミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)とのトレードで、2019年から新ドライバーとして加入することを発表した。

 今週末に行われる第15戦シンガポールGP(Singapore Grand Prix 2018)を控えたルクレールは、報道陣に対して「今年はすごく手応えのあるシーズンを過ごしている。来年は大きなチームでパフォーマンスを示さなければならない」、「まだ学ぶべきことはたくさんあるけれど、今年よりも覚悟は大きい」とコメントした。

 自信をみなぎらせているルクレールは、2007年にマクラーレン(McLaren)でF1デビューを果たしたルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)がそうであったように、フェラーリのエースドライバーであるセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)とチーム内での優先順位を争うことができると考えている。

 ハミルトンは同年のドライバーズ選手権で、チームメートのフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)よりも好成績を挙げたものの、くしくもフェラーリのライコネンに1ポイント差で世界王者の座を譲った。

「準備ができているかどうかについて、はっきり言うことはできない。だけど、ルイスに関していえば、彼は1年目ですぐに結果を出した」と話したモナコ出身のルクレールが成功するかどうかについて、これまで通算4度の選手権制覇を成し遂げているベッテルは、若いとはいえルクレールに「十分な速さがあれば、十分に成熟しているということ」だと、擁護するコメントを出している。

 ルクレール本人も、頭角を現すための準備に多くの疑問の声が上がっていることを認めた上で、「来年フェラーリに残留できる十分な結果を出せなければ、フェラーリのシートにふさわしくないということ。僕はそういうふうに考えている」、「僕にはプレッシャーをはねのける精神力が備わっていると思う。自分のことだけに集中して、周囲が僕のマシンに寄せる期待については考えない」と語った。

 一方、現在ドライバーズ選手権で3位につけているライコネンは、2週間前にモンツァ・サーキット(Autodromo Nazionale Monza)で行われた第14戦イタリアGP(Italian Grand Prix 2018)で、フェラーリを去ることを知ったばかりだという。

 しかし、フェラーリで最後に世界選手権を制したドライバーであるライコネンは、2001年にF1デビューを果たしたザウバーに戻ることを喜んでいる。フェラーリの栄えあるシートを失えば、現役を引退すると周囲から思われていたことについても、「他人の考えなんて気にしていない」、「(再びザウバーに加入することを)断る理由があるか? 自分にとって納得できる理由がある限り、それで十分だ」と反論した。(c)AFP