【9月13日 AFP】米ミズーリ州で先週末、自宅近くのツリーハウスで遊んでいた少年(10)がはしごから転落し、バーベキュー用の金串が頭部をほぼ貫通するけがをする事故があった。しかし、脳への損傷は運よく免れ、少年は驚くべき回復を見せている。

 医師団が「100万人に1人」の事故だと指摘するゼイビア・カニンガム(Xavier Cunningham)君の災難は、8日午後に起きた。米メディアによると、ハチの群れに襲われてツリーハウスから落ちたという。もし転落した場所が数センチずれていたら、命を落としていたかもしれない事故だった。

 ゼイビア君は9日、隣接するカンザス州の病院で、左の頬から首の後ろまで突き刺さり、後頭部へ貫通する寸前で止まった長い金串を除去する手術を受けた。順調な回復を見せているという。

 大学病院の神経外科医、コージ・エバーソール(Koji Ebersole)氏は、地元紙カンザスシティー・スター(Kansas City Star)に、金串は「目、脳、脊髄の全てをそれて」刺さっていたと語った。「顔面から後頭部まで5~6インチ(約13~15センチ)もの物体が突き抜けたのに、これらの部位を傷つけなかったというのは、100万人に1人の症例だ」

 エバーソール医師によれば、金串が刺さった部位の周囲には重要な血管が多かったが、大きな出血はなかったため、翌朝まで時間をかけて慎重に手術の準備を進めることができた。手術には約100人の医療関係者が参加したという。(c)AFP/Nova SAFO