【9月13日 AFP】札幌市が2026年の冬季五輪の招致を断念し、鉄道網が改良される30年大会開催を目指すことが13日、明らかになった。

 札幌市側が、スイス・ローザンヌ(Lausanne)で国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長を訪ね、26年大会の立候補を辞退について「すぐに」伝える見込みとの報道を受け、札幌市職員はAFPの取材に対し、日本オリンピック委員会(JOC)や地元当局、ビジネスリーダーの大多数が「30年大会の招致に切り替えることが望ましい」と考えているとコメントした。

 札幌市の町田隆敏(Takatoshi Machida)副市長とJOCの竹田恒和(Tsunekazu Takeda)会長がバッハ氏と会談する予定で、先日札幌市近郊で発生し、41人の死者を出した巨大地震についても議論するという。

 男性職員は、立候補を30年大会に切り替える可能性について「話し合うかは分からない」としつつ、30年までに新幹線が札幌市まで延伸され、より優れた鉄道網が完成するということも付け加えた。

 五輪の開催地はしばらくアジアの都市で独占されており、26年の冬季大会はアジア以外で行われるかもしれないという意見は確かにあった。今年の冬季五輪は韓国の平昌(Pyeongchang)で行われ、20年夏季五輪は東京で、そして22年冬季五輪は中国・北京で行われる。

 26年大会の開催には、カナダのカルガリー(Calgary)やスウェーデンのストックホルムなどが名乗りを上げている。同大会の開催地は、来年9月にイタリア・ミラノ(Milan)で発表される。

 また、30年大会には米国のデンバー(Denver)とソルトレークシティー(Salt Lake City)が開催に興味の声を上げている。(c)AFP