■家政婦の水準はまちまち

 家政婦の給与の高さは、労働力を市場に引き付けるが、家政婦の水準はまちまちで、「家政婦証明は訓練に参加しなくてももらえる」とも言われ、「幼児が家政婦に虐待される」「肝炎ウイルス保有者が幼児と哺乳瓶を共用した」といったニュースが流れている。

 かつて家事代行サービスの会社で管理を担当していた王强さんの話によると「会社によって訓練時間は異なる。1週間の場合もあるし、1か月の場合もあるが、訓練終了と同時に妊産婦・乳児介護証を受け取ることができ、証明書の発行機関はお金さえ支払えば証明書を発行してくれる」という。

 統計によると、現在、中国全土で家事代行サービスの就業者数は2200万人以上で、都市の出稼ぎ農民などが主で、教育程度は高いとは言えない。

■家政婦の新基準

 昨年の7月、国家発展改革委員会は、人社部など17部門と共同で「家政サービスの水準向上と業容の拡大の行動案(17年)」を発表。家事代行サービスの就業前訓練を強化し、幼児や高齢者の介護の再訓練制度、訓練を必要とする就業者を漏らさず訓練する仕組みなどを確保することとしている。

 これらの中で、同委員会は家政婦を全部で6つの等級に分類。等級の区分は資格証書や就業期間、顧客満足度などの要素で決まる。また、家政婦の年齢についても18〜55歳とし、中学校以上の教育レベルを有することや、等級にふさわしいサービス・技能を備え、犯罪歴がなく、伝染病に罹患(りかん)していないことが盛り込まれた。(c)CNS/JCM/AFPBB News