【9月15日 東方新報】バス乗り場は白タクが横行し、駅の出入り口は常に大混乱。中国の多くの都市が、このような駅周辺の交通問題に直面している。北京市の北京南駅周辺では、国務院監査局が、施設や周辺道路への抜き打ち調査も行っている。

 このほど、中国青年報社社会調査中心が実施したアンケートによると、回答者の89.6%の人が、駅周辺の混雑によって何らかの生活上の影響を受けていると答えている。

 影響を受けている具体的な例としては、「時間を大量に消費する(64.8%)」「安全面のリスク増加(38.1%)」「精神上の問題(36.1%)」など挙げている。

 また、改善してほしい点については、道路や混雑状況の改善(62%)のほか、「交通機関の運営時間延長(44.4%)」「管理体制の強化(34.6%)」などだった。

 北京市で働く祁勇さんは、駅周辺の交通体制が整っている都市と、そうでない都市との間に格差があると話す。「北京南駅は午後11時以降になると、バスや地下鉄などは基本的になくなる。タクシーを利用するしかないが、長い列に並んで待たなくてはならず、白タクは乗車料金が高い」と話す。

 中国各地へ出張することが多いという崔明さんは、「駅周辺でタクシーが捕まりづらいのはどの街でも一緒だが、各地域の交通管理体制に大きな差がある。上海と周辺地域を含む長江デルタ地域の駅でタクシーを利用すると、乗客は秩序よく並んで車を待つし、運転手のマナーも良い。しかし、別の地域では、運転手のしつこい客引きや、近い距離だと乗車拒否する運転手もいる」と話す。

 祁勇さんは、都市と各交通機関との連携の悪さも気になっている。「中国の都市の多くが、一般的な鉄道駅が都市中心部から比較的近い所にあるのに対し、高速鉄道駅は中心から離れた場所にあることが多い」(c)東方新報/AFPBB News