【9月10日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2018)は9日、第15ステージ(リベラデアリバからラゴスデコバドンガ、178.2キロメートル)が行われ、ヒルクライマーとしての強さを発揮したグルパマ・FDJ(Groupama-FDJ)のティボー・ピノ(Thibaut Pinot、フランス)がステージ優勝を飾った。3位に入ったミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のサイモン・イェーツ(Simon Yates、英国)は、総合でのタイム差をやや広げた。

 ピノは残り6キロでメイン集団から抜け出すと、2位に入ったアスタナ(Astana Pro Team)のミゲル・アンヘル・ロペス(Miguel Angel Lopez、コロンビア)に28秒差、3位のイェーツに30秒差をつけて勝利。霧に包まれたラゴスデコバドンガ(Lagos de Covadonga)の峠で、ガッツポーズを決めながらトップでフィニッシュラインを切り、自身初のブエルタ区間優勝を手に入れた。

 ピノはすでにジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia)で区間1勝、ツール・ド・フランス(Tour de France)で2勝を挙げており、三大ツール(グランツール)のすべてでステージ優勝を飾った18人目の現役選手となった。

 ピノは「自分がアタックを仕掛けても誰もついてこないのは分かっていたし、15秒の差をつけて、調子も良かったからいけると思った。自分にとっては美しい勝利だ。絶対にグランツールで1勝ずつはしたいと思っていたから、自分にとってはこの先ずっと忘れられない勝利になったよ」とコメントした。

 イェーツもピノからさほど遅れることなくゴールし、3日連続の山頂フィニッシュのステージを終えて、総合上位はトップのイェーツをモビスター・チーム(Movistar Team)のアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)が26秒差、同じくモビスターのナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)が33秒差で追う展開が続いている。

 イェーツは「自分の力には常に自信を持っているし、きょうも脚は動いていたから、これが続いてくれることを願っている。ただ、まだ厳しいステージがたくさん残っているし、タイム差も小さい。それに僕がライバルたちよりもはっきりレベルが上というわけでもなく、みんな力は拮抗(きっこう)している」とコメントした。

 大会はこの後10日に2回目の休養日を挟み、11日にサンティリャーナデルマル(Santillana del Mar)からトレラベガ(Torrelavega)までの個人タイムトライアルが行われる。(c)AFP