【9月10日 AFP】平壌で9日夜、北朝鮮建国70周年の祝賀行事の一環として、歌と踊りによるプロパガンダイベント、マスゲームが行われた。世界最大の芸術公演であるマスゲームが北朝鮮で催されたのは5年ぶり。

 今回のマスゲームのタイトルは「輝く祖国」。何カ月も練習を積んだ数万人の出演者がメーデースタジアム(May Day Stadium)に集まり、朝鮮半島の歴史や現代生活に材を取ったパフォーマンスを繰り広げた。

 出演した1万7490人の子どもたちは、会場の端から色付きのページの本をめくっていくような動きによって会場に巨大な絵を描き出した。普段、デジタル画像として見るような絵を、アナログの手法で、しかも巨大な規模で再現してみせた。

 花畑、故・金日成(キム・イルソン、Kim Il Sung)主席や故・金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong Il)総書記の肖像……。出演者がつくる絵が次々に浮かび上がり、合間には「社会主義を守れば勝てる」や、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)朝鮮労働党委員長を指して「元帥様のおかげでわが祖国は最強だ」といったスローガンが連呼された。

 観覧のため正恩氏が入場すると、15万人の収容能力を持つとされるメーデースタジアムに割れんばかりの歓声が沸き起こった。(c)AFP