【9月9日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2018)は8日、第14ステージ(システィエルナからレスプラエレスナバ、171キロメートル)が行われ、粘り強い走りでステージを制したミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のサイモン・イェーツ(Simon Yates、英国)が、総合首位の赤ジャージー(マイヨ・ロホ)を奪い返した。

 第9ステージから第11ステージまでマイヨ・ロホをまとっていたイェーツは、曲がりくねったテクニカルな山頂フィニッシュ付近で先頭集団から抜け出すと、そのままトップでフィニッシュラインを越えた。

 アスタナ(Astana Pro Team)のミゲル・アンヘル・ロペス(Miguel Angel Lopez 、コロンビア)、モビスター・チーム(Movistar Team)のベテランで、2009年大会王者のアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)がそれぞれ2秒差の2位と3位に入った。

 総合順位では、イェーツがバルベルデと20秒差の首位に立ち、こちらもモビスターのナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)が25秒差の3位につけている。バルベルデは「勝てたはずだったという感覚が残っている」と悔やんだ。

 レースは序盤から6人の逃げ集団に入っていたチームスカイ(Team Sky)のミハウ・クフィアトコフスキー(Michal Kwiatkowski、ポーランド)が残り35キロ付近から仕掛けたが、やがてバルベルデ、キンタナ、イェーツらの集団に吸収された。

 さらに、チーム・ロットNL・ユンボ(Team LottoNL-Jumbo)のステーフェン・クラウスヴァイク(Steven Kruijswijk、オランダ)が残り数キロで仕掛けたアタックにも、集団はバルベルデらの奮闘でなんとか対応。最後はイェーツがモビスターの2人を引き離しながらレスプラエレスの曲がりくねった山道を駆け上がり、勝利を飾った。

 総合首位でこのステージを迎えたコフィディス(Cofidis, Solutions Credits)のヘスス・エラダ(Jesus Herrada、スペイン)は、モスケタ(Mozqueta)の下り坂で脱落し、あとは差をつけられる一方だった。

 イェーツはこれで今大会ステージ初勝利。今後は土壇場で大量リードを手放してしまった5月のジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2018)の二の舞を演じないことが目標になる。

 9日の第15ステージも大会屈指の難関ステージで、リベラデアリバからラゴスデコバドンガまでの178.2キロメートルで争われる。(c)AFP