【9月9日 AFP】ロンドン地下鉄で7日夕方、プラットホームから転落した母子が線路下のくぼみに身を潜め、進入してきた列車から間一髪で逃れた。母子を助けるため線路に飛び降りた父親もくぼみに退避して無事だった。英鉄道警察(British Transport Police)は8日、「奇跡的に誰も重傷を負わなかったものの、3人は念のため病院に搬送されて検査を受けた」と発表した。

 この母親は子どもを乗せた乳母車を押してベーカーストリート駅(Baker Street Station)のプラットホームを歩きながら、次の列車の時間を示す掲示板を見上げていた。鉄道警察によると、母親はホームの端に近づいていることに気付かず、乳母車を誤ってホームから落としてしまった。母親は乳母車や乗っていた子どもと一緒に線路に転落し、父親は助けようとして飛び降りた。

 列車が近づいてきた時、3人は非常に幸運なことに、線路下のくぼみに逃げ込むことができた。列車は頭上を通過し、大事には至らなかったという。

 ロンドン地下鉄を運営するロンドン交通局(TfL)のナイジェル・ホルネス(Nigel Holness)氏は、親子3人にけががなかったことに「ほっとした」と述べる一方、乗客はホームの端から離れて歩いてほしいと強調した。ロンドン交通局によると、ロンドン地下鉄の年間乗客数は推計13億7000万人で、2017年には3000人を超える負傷者が記録された。(c)AFP