【9月9日 AFP】在英NGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、ロシアは8日、シリア反体制派が支配する最後の県である北西部イドリブ(Idlib)に対し、過去1か月で「最も激しい」空爆を行った。

 シリア政府軍によるイドリブ進攻が懸念されるなか、イランの首都テヘランでは7日、イランと、シリア反体制派を支持するトルコ、政権側を支持するロシアの首脳らが攻撃の回避策を協議したが、物別れに終わっていた。

 シリア人権監視団によると、イドリブ県南部および南東部では8日、ロシアが数十回の空爆を実施。さらに、たる爆弾数十発がシリア政府の航空機から投下され、一連の攻撃で子ども2人を含む少なくとも4人の民間人が死亡した。

 同監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表は、空爆はイスラム過激派とシリア反体制派の拠点を標的にしたもので、うち数か所は無人だったが、使用されている場所もあったと説明。今回の空爆は先月10日以降で最も激しかったと述べた。

 先月10日の空爆では、イドリブおよび隣接するアレッポ(Aleppo)県で少なくとも53人の民間人が死亡している。(c)AFP/Omar Haj Kadour