【9月5日 AFP】米女優のナタリー・ポートマン(Natalie Portman)さん(37)が4日、米国の学校で多発している銃撃事件を「内戦」に例え、そうした事件がもたらす精神的苦痛をイスラエルにおけるテロ攻撃の脅威と比較した。

 映画『ブラック・スワン(Black Swan)』で知られるオスカー女優のポートマンさんは、出演した新作映画『Vox Lux(原題)』の試写会の前に、記者団に対しコメントした。同作品は米コロラド(Colorado)州コロンバイン高校(Columbine High School)で起きた銃乱射事件を想起させるシーンから始まっている。

 イスラエル生まれのポートマンさんは「私自身、人々が長い間、暴力と向き合っている国の出身ということもあって、暴力が個人と集団に与える心理的影響について、ずっと興味を持ってきました」と述べ、「残念ながら学校での銃撃事件という暴力を、私たちは米国で頻繁に経験するようになっています」と続けた。

「ブラディ(・コーベット監督)(Brady Corbet)が私に話したことがあるのですが、これは米国で起きている、ある種の内戦であり、テロです」とポートマンさんは述べ、頻繁に発生している大量殺人が「日々通学しているすべての子どもたちと、送り迎えをするすべての保護者たちに心理的な衝撃を与えて」おり、「小規模の暴力でも広範囲にわたる苦痛を引き起こすことがあります」と付け加えた。

『Vox Lux』でポートマンさん演じる女子生徒は、学校での銃撃事件に巻き込まれて重傷を負うが、犠牲者の追悼式でクラスメートのために歌ったことをきっかけに、歌手としてのキャリアを積んでいく。

 コーベット監督はコロンバイン高校銃撃事件が発生した当時、同じコロラド州の学校の生徒だった。コロンバインでの大量殺人によって「精神的に衝撃を受けた。あの事件が発生した時、私はあそこに住んでいた。現場は自宅から近かった」と告白した。(c)AFP