【9月5日 AFP】菅義偉(Yoshihide Suga)官房長官は5日、1993年以来25年ぶりに非常に強い勢力のまま上陸した台風21号(アジア名:チェービー、Jebi)により少なくとも10人が死亡し、300人が負傷したと明らかにした。

 4日正午ごろ徳島県南部に上陸した台風21号は大雨を降らせたほか、最大瞬間風速60メートルを記録。強風のために建物の屋根の一部が吹き飛んだり、橋を走行していたトラックが横転したりするなどの被害が出た。

 関西国際空港(Kansai International Airport)では大阪湾に停泊していたタンカー(2591トン)が関西国際空港と陸地を結ぶ連絡橋に衝突し、橋の一部が破損した。これにより約3000人が空港内に取り残された。

 5日朝からチャーターされた高速船が空港で一夜を明かした人たちの救助を始め、同日正午ごろの時点で数百人が神戸に着いたが、空港にはまだ2000人以上が残っていた。

 高潮が空港施設に流れ込み、滑走路と地下施設の一部が浸水した。1日に400便以上が発着する同空港の再開の見通しは立っていない。(c)AFP