■批判にいら立つ中国

 中国外務省の華春瑩(Hua Chunying)報道官は8月31日の定例記者会見で、中国は各国に厄介な負債を押し付けているわけではないと述べ、スリランカとパキスタンに対する中国の融資は両国の対外債務全体から見ればわずかだと主張した。さらに「欧米諸国からの融資は善意によるものだと称賛され、中国からの融資は邪悪なわなだと言われるのは理不尽だ」と述べた。

 スベンソンヤン氏は、中国の融資はドル建てとなっているが「実際にはトラクターや石炭輸出、技術サービスなどの形で貸し付けられ、受け入れ国には通貨での支払いを求めている」と指摘する。

 米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、中国のインフラ事業は自国企業に20~30年にわたる設備運営など長期的な特権を付与し、現地の企業や政府と利益を分け合うよう設計されていると指摘する。

 IMFのクリスティーヌ・ラガルド(Christine Lagarde)専務理事は4月、潜在的債務問題に懸念を示し、透明性を大幅に高めるべきだとの見解を示し、「これは無料ランチではない。皆が拠出しているものだ」と指摘した。(c)AFP/ Julien GIRAULT