【8月31日 AFP】アフリカで武力紛争が原因のけがや疾病、飢えにより、1995〜2015年に5歳未満の子ども推定500万人が死亡したとの研究が31日、発表された。そのうちの約300万人は生後12か月以下の乳児だという。

 研究は英医学誌ランセット(The Lancet)に掲載された。研究チームによると、調査は実際の死者数を基にしたものではなく、100万人近くが死亡した1万5441件の紛争のデータと、出産と死亡の登録件数を比較した。

 研究チームはそれらのデータを基に、武力紛争の発生地から100キロ圏内、また発生から8年以内の子どもの死亡リスクを計算し、アフリカにおける紛争が原因で死亡した子供の人数を推定した。

 500万人という数字は、以前の推定値よりもはるかに多いという。

 研究チームは「アフリカでは過去30年、他のどの大陸よりも頻繁かつ激しい武力紛争が起きている」と指摘。紛争は一部の子どもに直接けがをさせただけでなく、「長年、広範囲にわたって」子どもの死や成長の妨げの原因となっていると指摘している。

 妊婦や新生児に対する医療が妨げられたことや、公衆衛生サービスや水道施設の破壊によって拡大した疾病、医薬品の不足、食料不足による栄養失調などが子どもの死亡につながっている。(c)AFP