【8月30日 AFP】中国の首都北京で開かれた日中外務高官会談に際し、中国当局が産経新聞(Sankei Shimbun)の記者の取材を拒否したことを受け、日本政府が抗議していた問題で、中国側は30日、日本政府は「自国のジャーナリストらを制御」すべきだと一蹴した。

 日本の秋葉剛男(Takeo Akiba)外務事務次官と王毅(Wang Yi)外相は29日に会談。この際中国外務省は、会談冒頭を取材する代表記者団から、中国に批判的な産経新聞の記者を排除した。

 これを受けて日本の他のメディアも、この代表取材をボイコットして抗議。

 さらに菅義偉(Yoshihide Suga)官房長官は記者会見で、「表現の自由を含む自由、基本的人権の尊重、法の支配、これについては国際社会における普遍的な価値であって、いかなる国においてもその保障は重要であると考える」という観点から、中国側に抗議を行ったことを明らかにした。

 これに対し中国外務省の華春瑩(Hua Chunying)報道官は記者団を前に、中国政府は「理不尽な非難」を受けているとして批判を退け、「日本政府は自国のジャーナリストを制御する必要がある」と主張。

 さらに「二国間の相互の信頼と理解を深めるためには、メディアが主催国に敬意を表し規則に従うよう、政府が促さなければならない。これは常識だ」と述べた。(c)AFP