【8月30日 AFP】韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領は30日、内閣改造を発表し、国防相ら閣僚5人を入れ替えた。ここ数週間文大統領の支持率は低下しており、先週の調査では過去最低まで落ち込んだ。

 解任された宋永武(ソン・ヨンム、Song Young-Moo)国防相は、軍情報部隊をめぐる問題への対応を誤ったとして非難を浴びていた。

 今年3月、朴槿恵(パク・クネ、Park Geun-Hye)前大統領の退陣を求める抗議集会に対し、軍が戒厳令の布告を検討していたことを詳述する文書が浮上。宋氏は同文書について、大統領府(青瓦台、Blue House)への報告を怠っていたとされる。

 宋国防相の後任には、韓国軍合同参謀本部議長で空軍参謀総長の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ、Jeong Kyeong-doo)氏を指名。韓国国防相に軍高官が起用されることは珍しくなく、宋氏も元海軍参謀総長だった。

 文大統領の支持率は、4月に板門店(Panmunjom)で行った金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長との首脳会談後に83%まで上昇。

 しかし同国内では経済への不安が強まっており、世論調査会社リアルメーター(Realmeter)が先週実施した調査では、支持率は過去最低の56%まで低下した。

 さらに文大統領は国防相に加え、教育相、産業通商資源相、雇用労働相、女性家族相も交代した。(c)AFP