【8月29日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が支持基盤の一つであるキリスト教福音派の指導者らに対し、11月の中間選挙で共和党が下院多数派でなくなった場合、民主党が「迅速かつ暴力的な」変化を起こすだろうと警告し協力を求めたことが、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)の報道で明らかになった。

 トランプ大統領は27日、ホワイトハウス(White House)で福音派指導者らと面会。同紙が入手した面会の録音テープによると、トランプ氏は指導者らに対し、中間選挙で共和党が負けた場合、自身の保守的な政策のためのあらゆる取り組みが危機にさらされると述べた。

 28日の同紙報道によるとトランプ氏はその場合、民主党が「われわれが行ってきたことすべてを迅速かつ暴力的にひっくり返すだろう」と警告。「民主党が即刻すべてを終わりにしてしまう」と強調した上で、左派の戦闘的な反ファシズム運動「アンチファ(Antifa)」に言及し、「こうした集団を見れば分かるように、彼らは暴力的な人間だ」と話した。

 聖職者らとの面会中、報道陣はトランプ氏の短いコメントを聞くことを許可され、妊娠中絶や宗教の自由、若者の失業に関する同氏の見解を聞くことができた。しかし、報道陣が会場から退出させられた後にトランプ氏は議題を変え、中間選挙で共和党が勝利するために福音派の指導者が貢献できることを提案し、「私はただあなた方が足を運び、信者全員が投票したか確認するようお願いしたい」と求めた。(c)AFP