【8月29日 AFP】フィリピン南部ミンダナオ(Mindanao)島の町イスラン(Isulan)で28日夜、祭りの会場を狙った爆弾攻撃が発生し、幼い少女1人を含む2人が死亡、35人が負傷した。当局は爆弾を仕掛けたとみられる男2人の行方を追っている。

 同国南部ではイスラム過激派が長年にわたって武力闘争を続けており、先月にも爆弾攻撃で死者が出ている。

 フィリピン軍によると、町の創立を記念する祭りに大勢が集まっていたところ、男のうち1人が食料品店のそばに即席爆弾が入ったかばんを仕掛け、その後、もう1人が運転するオートバイで逃走した。

 フィリピン軍幹部はAFPに対し、「1人が爆弾の設置を担当、もう1人が逃走用のオートバイ(の運転)を担当した」と述べた。この爆弾攻撃について、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。

 フィリピンでは国民の大半をキリスト教徒が占めるが、南部ではイスラム過激派が長年にわたって武力闘争を続けており、政府の統計によると、これまでの犠牲者は10万人を超える。

 軍幹部によると、今回の爆弾攻撃を企てたのは、IS寄りの武装勢力「バンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)」である「可能性が高い」という。また軍報道官によると、BIFFへの攻撃に対する報復として実行された可能性があるという。BIFFはこれまでもミンダナオ島各地で爆弾攻撃を計画してきた。(c)AFP