「記憶に留めておく一枚の報道写真」

この写真はマルタのNGO Moasとイタリア赤十字が運営する船「Topaz Responder」によって救助される前のボートピープルの写真である。ゴムボートで、しかもこのようなすし詰め状態で航海する彼らの姿に衝撃を受けた。海を渡るとなると、非常に危険が多い。しかし、彼らは紛争や迫害などによって、移動をせざるを得ない状況にまで陥ってしまっている。そのため、生きる保証のない中で、ゴムボートに乗り海を渡っていく。この写真を通して、難民の移動の現実を思い知った。しかし、幼い子供や老人、体に障害を持つ人たちは移動をすることすら困難である。そのような人々がいることも忘れてはいけない。我々がごく当たり前に毎日を送っている一方で、「生きる」ということを目指して、命を懸けている人々がいることを心に留める必要がある。


青山学院大学 二見英絵 難民セクション