【8月28日 AFP】18-19イタリア・セリエAは27日、第2節の試合が行われ、ASローマ(AS Roma)はハビエル・パストレ(Javier Pastore)が移籍後初ゴールを挙げたものの、アタランタ(Atalanta)を相手に3-3で引き分けた。

 試合は開始2分、ジェンギズ・ウンデル(Cengiz Under)からの正確なクロスボールにパストレがバックヒールで合わせる壮観なゴールで、ローマが幸先がいい出だしを切った。

 しかし、今週にヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2018-19)のプレーオフを控え、前節から多くの選手を変更したアタランタが、注意を欠いたローマの守備陣を攻略して前半のうちに3-1とリードし、自分たちが危険なチームであることを証明した。

 アタランタは19分、ベルギー人DFティモシー・カスターニュ(Timothy Castagne)の得点で同点に追いつくと、3分後にはエミリアーノ・リゴーニ(Emiliano Rigoni)がゴールを決めて逆転に成功。さらにリゴーニは38分にもこの日2点目を挙げた。

 ハーフタイム終了後、ローマを率いるエウゼビオ・ディ・フランチェスコ(Eusebio Di Francesco)監督は、W杯ロシア大会(2018 World Cup)の優勝後にスペイン1部リーグのセビージャFC(Sevilla FC)から加入したスティーヴン・エンゾンジ(Steven N'Zonzi)とユスティン・クライフェルト(Justin Kluivert)を投入。エンゾンジにとっては、これがローマでのデビュー戦となった。

 すると、ローマは60分にアレッサンドロ・フロレンツィ(Alessandro Florenzi)のゴールで1点を返すと、最後は83分、パストレのFKをギリシャ人DFコスタス・マノラス(Kostas Manolas)が押し込み、本拠地スタディオ・オリンピコ(Stadio Olimpico)で引き分けに持ち込んだ。

 試合後、パストレについて問われたディ・フランチェスコ監督は「彼は非常に優れたゴールを決めたが、その後は存在感がすっかり消え、チームメートを手助けすることはできなかった」と話した。

「試合の終盤になると、彼はより良いパフォーマンスをみせていた。もし可能だったら、前半を終えた段階で7、8人の選手を変更していた。きょうのチームは信じられないくらい状態が悪すぎたが、何とか持ち直すことができた」

 また指揮官は「後半はマシになったが、試合終了にかけての守備が良くなかった。私が怒ったのはそのためだよ」とコメント。フラストレーションをためた監督はベンチの壁を殴ったため、その手首には包帯が巻かれていた。

「最後の10分間は攻守のバランスが必要だった。しかし、実際は11人で守る相手に対して11人で攻めるといったような素人のサッカーだった。それではプレーのしようがないよ」

 一方、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)から加入したパストレは試合後、「セリエAはリーグ1よりも明らかにハードだ。最初の2戦は非常に苦しい試合となった」とコメントし、以下のように続けた。

「先制点の後、われわれは少しリラックスしすぎてしまい、その結果、相手にボールを持たせてしまったのだと思う。後半はインテンシティーを持って入り、なんとか修正できた。そして最後には勝つチャンスもあった」

 昨季のリーグ戦で3位に入ったローマは、ここまで2試合を終え勝ち点4を獲得しているが、31日にはACミラン(AC Milan)という難しい相手と対戦する。(c)AFP/Emmeline MOORE