【8月28日 AFP】先週末に脳腫瘍(のうしゅよう)のため死去した米アリゾナ州選出の上院議員、ジョン・マケイン(John McCain)氏に対する敬意の表明が十分でないとの批判を受けていたドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は27日、マケイン氏の死に関する公式声明を発表し、ホワイトハウス(White House)での半旗再掲揚を命じた。

 トランプ氏は声明で「われわれは政策や政治について異なる見解を持っていたものの、私はジョン・マケイン上院議員のわが国に対する奉仕に敬意を払う。また彼への弔意を表し、埋葬の日まで米国旗の半旗掲揚を定める宣言に署名した」と説明した。

 この宣言の対象となるのは、ホワイトハウスや公官庁の建物、軍事施設、大使館で掲げられる米国旗。ホワイトハウスでは25日のマケイン氏死去を受け、週末にかけて半旗が掲げられていたが、国旗は27日朝までに旗ざおの最上位へと戻されていた。一方の連邦議会議事堂では半旗が掲げられたままとなっている。

 トランプ氏は声明で、米首都ワシントンで31日に開催されるマケイン氏の追悼式ではマイク・ペンス(Mike Pence)副大統領が弔辞を述べるとした。

 トランプ氏は25日のツイッター(Twitter)投稿で、遺族に対し「心からの哀悼の意と敬意」を表明していたが、マケイン氏本人についてはコメントしていなかった。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)によると、サラ・サンダース(Sarah Sanders)大統領報道官やジョン・ケリー(John Kelly)大統領首席補佐官をはじめとする高官らはトランプ氏に対し、ベトナム戦争(Vietnam War)で捕虜となり拷問を受けた経歴を持つマケイン氏を「英雄」とたたえる声明を出すよう訴えていた。

 だが、同紙がホワイトハウス関係者らの話として伝えたところによれば、声明はトランプ氏に渡され承認待ちとなっていたものの、同氏は声明ではなくツイッター投稿を選んだという。(c)AFP