【8月27日 AFP】米ブロードウェー(Broadway)の喜劇王として知られるピュリツァー賞(Pulitzer Prize)受賞者の劇作家ニール・サイモン(Neil Simon)氏が26日、肺炎による合併症のためニューヨークの病院で死去した。91歳だった。長年の友人ビル・エバンス(Bill Evans)氏が明らかにした。

 生涯に舞台30作品超、映画20作品、ミュージカル5作品の脚本を手掛け、アカデミー賞(Academy Awards)とトニー賞(Tony Award)を合わせた受賞数では劇作家として最多を誇る。作品の多くは20世紀の米劇場で定番となり、1960~70年代の米国ユーモアを再生させたことで映画監督のウディ・アレン(Woody Allen)氏と共に高い評価を得た。

 代表作は、後に映画化された舞台「裸足で散歩(Barefoot in the Park)」(1963)や「おかしな二人(The Odd Couple)」(1965)、「サンシャイン・ボーイズ(The Sunshine Boys)」(1974)、 「ヨンカーズ物語(Lost in Yonkers)」(1990)など。

 大恐慌時代に育った自身の体験を背景に、中産階級の日常生活や家庭内の騒動をウイットに富んだしゃれた会話をちりばめながら描く作風で知られた。(c)AFP/Jennie MATTHEW / with Issam AHMED in Washington