【8月27日 AFP】北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は26日、同国で拘束されていた日本人観光客を「人道主義の原則に基づいて」国外追放すると報じた。北朝鮮をめぐっては南北の雪解けムードを受け、日本政府が首脳会談実現を模索している最中だった。

 KCNAは日本人観光客の名前を「スギモト・トモユキ(Tomoyuki Sugimoto)」と報じ、「朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)の法に違反する犯罪を働き、当該機関の管理下で取り調べを受けた」と伝えた。

 スギモト氏に関する情報はほとんどないが、日本のメディアは外国の旅行会社が企画したツアーで北朝鮮を訪れていた映像クリエイターであると報じている。また政府情報筋の話として、スギモト氏は北朝鮮西部の港湾都市・南浦(Nampo)で軍事施設を撮影した疑いを持たれているとの報道もある。

 スギモト氏が起訴されたのかどうかは不明で、KCNAは国外追放される時期については明らかにしなかった。AFPは日本の外務省に取材を申し込んだが、コメントは得られなかった。(c)AFP