【8月27日 AFP】18F1第13戦ベルギーGP(Belgium Grand Prix 2018)は26日、決勝が行われ、フェラーリ(Ferrari)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)が、多重クラッシュに見舞われたレースを完勝で制した。ベッテルはこれで、年間首位に立つメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)とのポイント差を17点に縮めている。

 ハミルトンに11秒061差をつけ、余裕を持ってフィニッシュしたベッテルは、これでハミルトンに並ぶ今季5勝目。ベルギーGPを制するのは自身3回目で、チームとしては2009年以来の優勝となった。さらにベッテルはキャリア通算52勝に到達し、年間優勝4回を誇るアラン・プロスト(Alain Prost)氏の51勝を上回った。

 ベッテルは「アランを超えた?ワオ。きょうはトラフィックも自分にとってラッキーだったし、最後の15周はルイスがペースを緩めたのが分かった。最高のスタートが切れて、前に出られたことでリラックスできた。すごく順調なレースだった」と話した。

 ベッテルは、ハミルトンとの総合順位の差を7ポイント縮めて次戦イタリアGP(Italian Grand Prix 2018)に臨む。対するハミルトンは大会最多となる5回目のポールポジションからのスタートだったが、決勝ではベッテルを脅かすことができず、大差の2位でフィニッシュした。

 3位にはベルギー生まれで地元の人気も高い、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が入った。4位には9列目からのスタートだったメルセデスのバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)が食い込み、「新生」フォースインディア(Racing Point Force India)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)が5位入賞を果たした。

 カナダの富豪ローレンス・ストロール(Lawrence Stroll)氏がフォースインディアを買収してから、去就が不透明になっているエステバン・オコン(Esteban Ocon)が6位。これにロマン・グロージャン(Romain Grosjean)とケビン・マグヌッセン(Kevin Magnussen)のハース(Haas F1 Team)勢が続いた。

 レッドブル移籍が決まっているトロ・ロッソ(Toro Rosso)のピエール・ガスリー(Pierre Gasly)が9位、ザウバー(Sauber)のマーカス・エリクソン(Marcus Ericsson)が10位に入った。

 またこのレースでは、スタート直後にルノー(Renault)のニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)とF1引退を表明しているマクラーレン(McLaren)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)を中心としたクラッシュが起こった。ヒュルケンベルグに追突されて浮き上がったアロンソのマシンは、頭部保護システム「Halo」に覆われたザウバーのシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)のコックピットの上を回転しながら飛んでいった。

 3人にけがはなかったが、全員レースを続行することはできなかった。また、レッドブルのダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)とフェラーリのキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)にも接触があった。(c)AFP