【8月26日 時事通信社】在日米陸軍(司令部・神奈川県のキャンプ座間)の次期司令官に在韓米陸軍の作戦担当幹部だったビエット・ルオン少将が内定し、近く就任することが26日、関係者への取材で分かった。ルオン氏はベトナム出身で、子供の頃に戦火の祖国を家族と逃れ米国に移住。将官まで上り詰めた異色の経歴を持つ。

 東アジアに展開する米陸軍をめぐっては、「中長期的には在韓米軍の陸上戦力が削減される一方で、軍事バランスを維持するために在日米軍基地を前方展開拠点にした機動性がより重視される」(防衛省関係者)との見方もある。作戦・運用に詳しいルオン氏の日本への異動は、在韓米軍の体制見直しの布石になるのか注目されそうだ。

 米陸軍によると、ルオン氏の父親はベトナム戦争当時、米軍が支援した南ベトナム軍の将校だった。1975年4月のサイゴン(現ホーチミン)陥落直前、当時9歳だったルオン氏は家族と共に米空母に逃れて脱出。政治難民として米国に移住した。

 米陸軍に入隊し、イラク戦争やアフガニスタンの対テロ戦などに参加。2017年から韓国に駐留する主力部隊の米陸軍第8軍の副司令官(作戦担当)を務めた。

 在日米陸軍は約2500人。兵たん物資や弾薬の管理・保管などの後方支援のほか、弾道ミサイル防衛のレーダーの運用を担っている。沖縄県には特殊部隊が駐留している。(c)時事通信社