【8月26日 AFP】18-19イタリア・セリエAは25日、第2節の試合が行われ、ナポリ(SSC Napoli)はACミラン(AC Milan)相手に2点ビハインドから3-2の逆転勝利を飾り、カルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督がかつての教え子ジェンナロ・ガットゥーゾ(Gennaro Gattuso)監督にレッスンする形となった。

 昨季準優勝のナポリの新指揮官に就いたアンチェロッティ監督にとって、この日は本拠地サン・パオロ・スタジアム(San Paolo Stadium)でのリーグ初戦。対するミランは、橋の崩落事故の影響でジェノア(Genoa CFC)との開幕戦が延期になったため、これが今シーズン最初の試合ということになった。

 試合はミランが15分にジャコモ・ボナベントゥーラ(Giacomo Bonaventura)の素晴らしいゴールで先制すると、ハーフタイム明けにはダビデ・カラブリア(Davide Calabria)の追加点が決まり、リードを2点に広げた。

 しかしナポリもその後、ピオトル・ジエリンスキ(Piotr Zielinski)が約15分の間に2ゴールを挙げて追いつくと、最後は交代出場のドリース・メルテンス(Dries Mertens)が80分に勝ち越しゴールを決め、ラツィオ(SS Lazio)との開幕戦に続いて逆転勝利を収めた。

 アンチェロッティ監督にとって、ミランは最も長い時間を過ごしたクラブで、現役時代と指導者時代を合わせてセリエA優勝3回、欧州王者4回を経験。ここ10年近くはチェルシー(Chelsea)やパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)、レアル・マドリード(Real Madrid)といった国外のクラブに活躍の場を移していたが、ナポリの前に最後に率いたセリエAのチームもミランだった。

 アンチェロッティ監督は「絶対に逆転するというチームの強い意欲」をたたえつつ、「ミラン時代の選手たちには愛着があるし、中でもガットゥーゾには特別な思いがある。素晴らしい夜だったし、非常にこみ上げてくるものがあった」と話した。

「ミランの攻撃に危険な気配はあまりなかったが、2ゴールを奪われて驚いた。非常に難しい状況だったが、こちらはそこからシステムを変え、観客の後押しも得て、逆転することができた」

 一方のガットゥーゾ監督にとっては苦い敗戦となった。現在40歳のガットゥーゾ監督は、アンチェロッティ監督が率いた頃のミランで選手としてプレーし、2007年には2人で欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を制覇。ミラン時代のアンチェロッティ監督がアリゴ・サッキ(Arrigo Sacchi)監督率いるパルマ(Parma FC)を破ったように、「師匠」を超えるのが夢だと以前から口にしていた。

 ガットゥーゾ監督は「サン・パオロでこれだけの良いプレーをしながら、最後は勝ち点0というのは自分としては痛い。この傷を癒やし、前に進まなくてはならない」とコメントした。(c)AFP/Emmeline MOORE