【8月25日 AFP】25日に行われた第18回アジア競技大会(18th Asian GamesAsiad)の陸上男子マラソンで、バーレーンのエルハッサン・エルアバシ(Elhassan Elabbassi)が、最終盤に井上大仁(Hiroto Inoue)に押しのけられて金メダルを阻まれたと批判の声をあげた。

 井上がわずかな差でレースを制した最後のスプリント勝負で、両者は接触。その後双方から物言いがついたが、審判団はこれをともに却下している。

 ジャカルタ市内を約42キロ走破し、2人は並ぶようにしてスタジアムに入ったが、その後井上がわずかにリードを奪った。残り100メートルを切ったところで、エルアバシは内側から井上を追い抜こうとしたものの、あきらかな接触があって後退した。

 エルアバシは「1位の選手に押しのけられた。私が勝っていたはずだ」とコメント。

 一方の井上は記者団に対し、何が起こったのか分からず、接触について「驚いた」と語った。

 日本選手団はその後、エルアバシがスペースが無いにもかかわらず内側から追い抜こうとしたと報告。審判団は両者の言い分を退けており、井上の金メダルが確定している。

 エルアバシのコーチは、選手が井上に故意に押しのけられて「転倒寸前」だったとし、「日本の選手はもう抜かれそうだと分かって、押しのけようとした」と語っている。(c)AFP/Andrew MARSZAL