ロヒンギャ難民の「迷子」6千人超、半数はミャンマーで親殺された孤児
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■迫る「失われた世代」の危機
難民キャンプに暮らすジュベダ・ベグムさん(25)は、まだ赤ん坊のわが子に加え、8歳のめいと7歳のおいの面倒もみている。幼いきょうだいの両親は昨年、故郷の村がミャンマー国軍の掃討作戦で襲撃を受けた際に殺害されたのだという。
2人は掘っ立て小屋が立ち並ぶ殺風景な難民キャンプの中で、家族や遊び仲間に囲まれて日々を送っているが、その笑顔の下には、いつ爆発してもおかしくないトラウマが潜んでいる。「2人ともすごく両親を恋しがっている。父親と母親を求めてしょっちゅう泣いている」とベグムさん。防水シートを張って屋根にした小屋に、家族10人が身を寄せ合って暮らしている。
ロヒンギャ危機は、子どもたちへの影響の大きさが特徴となっている。援助関係者によれば、ミャンマー軍と仏教系民兵らによってバングラデシュへと追われた民間人のうち、6割が子どもたちだ。
国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は、23日に発表した新たな報告書の中で、コックスバザールの不衛生で窮屈な無法地帯における生活によって、子どもたちの中に将来を悲観する「運命論」が培われていると指摘した。
「年長の子どもたちや若者たちは、学習したり生計を立てたりする機会を奪われ、『失われた世代』となる現実的な危機にさらされている。いつ人身売買や政治目的などの搾取の被害に遭ってもおかしくない」とユニセフは警鐘を鳴らしている。(c)AFP/Nick PERRY and Redwan AHMED