【8月23日 AFP】22日の米ニューヨーク株式市場で、代表的な指数の一つであるS&P500種株価指数の「強気相場」が連続3453日に伸び、最長記録を更新した。米株は世界金融危機に対応した異例の金融緩和を背景に2009年に強気相場入りし、最近は好調な米経済を映して投資マネーが市場に流入している。

「米株式市場の歴史で最長の強気相場が続いている。おめでとう米国!」。S&P500の取引終了後間もなく、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はツイッター(Twitter)にそう書きこんで祝福した。

 米史上では、高値から20%超の下落がない日が強気相場とされる。米経済は2008年の金融危機を経て、長期にわたって緩やかながら着実な成長を続けた後、今年に入ってから成長が加速。こうした状況を背景にS&P500の強気相場はもうしばらくは続くと予想されている。

 市場ウオッチャーの間では、今回の強気相場更新は、ダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average)が史上初めて2万5000ドルの大台に乗せたことなど、株式市場のほかの記録になぞらえて受け止められている。株式に投資しているのは引き続き富裕層で、多くの米国民は金融危機以来、株投資には慎重になっている。

 B・ライリーFBR(B. Riley FBR)のチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン(Art Hogan)氏は、強気相場の最長更新は「ウォールストリート(金融業界)よりはメーンストリート(実体経済)にとってのニュースだ」と解説した。

 市場では、強気相場を脅かしかねない材料として、中国などとの貿易戦争や利上げなどが指摘されている。(c)AFP/John BIERS