【8月23日 AFP】(更新)オーストラリアのピーター・ダットン(Peter Dutton)前内相が23日、マルコム・ターンブル(Malcolm Turnbull)首相と与党・自由党の党首の座を再び争う意向を明らかにした。ダットン氏は21日の党首選でターンブル氏に敗れて辞任したばかりだが、今回は勝利に必要な数を確保したと自信を見せている。

 ダットン氏は同日朝にターンブル氏に電話をかけ、党内の過半数は同氏の指導部を支持していないとの判断を伝えた上で、党首選のための会合招集を要請したと明らかにした。

 一方、ターンブル氏は「脅しには屈しない」と強気の構えを見せているものの、党内の支持が得られなければ政界引退も辞さない考えを示し、過半数の支持を得られていないのかどうかについて公式な発表を待っていると明らかにした。

 21日の党首選は両氏の一騎打ちとなり、ターンブル氏が48対35で辛くも勝利。しかしダットン氏を含め閣僚ら少なくとも10人が辞意を表明し、ターンブル氏は引き続き厳しい政権運営が続くとみられている。

 また、2週間の休会前最後となる23日の議会は政府の要請により延期となり、野党・労働党の議員からは「恥を知れ」との声が上がった。

 豪ABCとスカイニューズ(Sky News)によると、もし党首選が行われることになればターンブル氏の右腕として知られるスコット・モリソン(Scott Morrison)財務相も出馬する意向だという。

 ターンブル氏が会合招集の要請に応じた場合、24日にも党会合が招集され、同氏は新たな党首選に立候補しない見通し。(c)AFP