【8月23日 CNS】中国の人気火鍋チェーンの「海底撈火鍋」を展開する海底撈国際(Haidilao)が、9月10日に香港で上場すると報じられている。

 海底撈ではこの2年、食品安全問題が相次ぎ、ネズミやハエがいるとの指摘もある。

 公式サイトは、直近2か月の調査で、食材の賞味期限切れのほか、虫やネズミが出没していることなどが確認され、食品安全基準に達していない店が30店舗あったと明らかにした。

 具体的には、杭州(Hangzhou)の店舗で6月、床に落としたメロンを拾ってそのまま使用したほか、石家荘(Shijiazhuang)の店舗では、一度食卓に出されたスイカが、再び果物ケースに戻された。

 7月には、武漢(Wuhan)の店舗で、換気用のパイプからネズミが出てきたという。

 海底撈は昨年8月にも、北京の店舗で食品ケースにネズミがいたことや、火鍋のスープを下水道に捨てていたことが報じられている。北京の店舗を利用した消費者は、「調味料の中にハエがいた」と訴えている。

 相次ぐ問題について、記者は海底撈に電話で取材を試みたが、誰も応答しなかった。

 中国食品産業アナリストの朱丹蓬(Zhu Danpeng)氏は、「食品の安全上の問題は、店の時限爆弾のようなものだ。店の数が多くなると爆弾も増える。上場を控えた海底撈にとって、影響は小さくない」と述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News