【8月27日 AFP】エチオピアの首都アディスアベバで19日、ごみで発電を行う廃棄物発電所の完成式が行われた。発電所の隣のごみ集積所は昨年、ごみ山が崩れ110人以上が死亡している。

 エチオピア政府によると、廃棄物発電所の設置はアフリカでは初めてだという。レッピー(Reppie)と名付けられたこの施設は、ケンブリッジ・インダストリーズ(Cambridge Industries)が主導するプロジェクトで、ごみの処理能力は1日1400トンに上る。

 エチオピアのムラトゥ・テショメ(Mulatu Teshome)大統領は完成式で、「これまで水力、地熱、風力発電に大規模投資を行ってきたが、これからはバイオマスがクリーンな再生エネルギーを供給し、製造部門を後押しする」と述べた。

 レッピーは、「コシェ(Koshe)」と呼ばれる巨大ごみ集積所の横に造られている。コシェは40年以上前からアディスアベバの主要なごみ集積場となってきた。アディスアベバは現在、急速に人口が増加しており、400万人以上が暮らしている。

 2017年3月にはコシェのごみ山が崩落し、110人以上が死亡した。コシェでごみをあさっていた人たちは、隣で廃棄物発電所の建設を始めたことが崩落の原因だと非難している。

 廃棄物発電所は2014年に着工され、建設費は約1億1800万ドル(約131億円)。廃棄物発電所は、ごみを焼却する際に出る熱により蒸気をつくり、その蒸気でタービンを回すことによって発電を行う。レッピーの発電能力は1日25メガワットの予定。(c)AFP