【8月22日 AFP】英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)に向けた交渉について、EU側の(European Commission)のミシェル・バルニエ(Michel Barnier)首席交渉官は21日、交渉が「最終段階に入りつつある」との認識を示した。英国が合意なしに来年離脱する事態が懸念される中、交渉を加速させていく考えも明らかにした。

 バルニエ氏と英国のドミニク・ラーブ(Dominic Raab)EU離脱担当相はこの日、ブリュッセルで会合を行った。

 会合後の記者会見でバルニエ氏は「交渉は最終段階に入りつつある。EUと英国が今後継続的に協議を重ねていくことを確認した」と語った。その一方で、両氏は両者の間に依然として重要な点で隔たりがあることも認めた。

 交渉は、英国がEU単一市場から離脱した後に、アイルランドと英領北アイルランドの国境で税関検査など厳しい国境管理(ハードボーダー)を避けるための方法や、将来の貿易関係といった根本的な問題をめぐって行き詰まっている。

 英国のEU離脱は来年3月29日で、議会などの手続きがあるため双方は今年10月か11月までには大筋合意に達する必要がある。(c)AFP/Danny KEMP