【8月22日 AFP】インドネシアで開催中の第18回アジア競技大会(18th Asian GamesAsiad)では、暑さの中で何時間もチケットの列に並ばされた末、売り切れと言われた数多くの人たちが、怒りの叫び声を上げる事態が起こっている。

 21日、ジャカルタのゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム(Gelora Bung Karno Stadium)のチケット売り場には何十メートルもの長い行列ができた。朝の8時から並んだという60代後半の男性は「妻と一緒にバドミントンを見たくて買いに来たんだが、席が残っているかも分からない。残っていてほしいよ。でないと倒れてしまう。もう何時間も、この暑さの中で待っているんだ」と話した。

 チケット売り場では当日券しか売り出されないため、買いたければ試合当日に列に並ぶしかない。その状況で、昼近くになってから売り切れたと言われた人たちは怒りを抑えられない。ある男性は、「地元の人だけじゃなくて、外国人も並んでいるじゃないか。勘弁してくれ。もっとカウンターを増やしてくれよ」と叫んでいた。

 ダフ屋に声をかけられ、本来の2倍の価格をふっかけられている人もいた。

 ネット販売でも問題が起こり、批判を集めている。当初の購入サイトはサーバーがダウンするアクシデントが発生し、主催者は新しいサイトに移行。今は国内ネットショッピング大手のBliBli経由で販売されているが、多くが売り切れになっている。

 大会組織委員会のエリス・ヘリヤント(Eris Heriyanto)事務局長は、チケットの問題について把握していないという。事務局長は「きょうはチケッティングシステムの移行が始まる日だから、長い行列はおそらくそのせいだろう」と話した。

 アジア大会は45の国と地域から約1万7000人の選手と関係者が参加し、ジャカルタとパレンバン(Palembang)で8月18日から9月2日にかけて開催される。(c)AFP