【8月21日 CNS】中国・広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)北海市(Beihai)の警察は13日、麻薬を使って労働者を働かせていたとして麻薬の販売・使用拠点を捜索した。工事請負者一人のほか、麻薬使用容疑で建設労働者6人を逮捕し、ヘロインのほか工具や針など約100点を押収した。

 北海市公安局海城(Haicheng)分局は8月上旬、銀海区銀灘(Yin Tan)の建設中の建物の4階に踏み込み
工事請負者の黄容疑者のほか建設労働者の頼容疑者など7人を逮捕し、麻薬数グラムを押収した。尿検査を行った結果、労働者6人は、全員がヘロインを静脈注射していたことが分かった。

 調べによると、このグループは麻薬と切り離せない組織で、工事請負者の黄容疑者が麻薬を仕入れ、労働者に吸引させると同時に、別の客にも売っていた。

 黄容疑者は今年3月、建物の建設工事を請け負い、セメント工を雇う必要に迫られた。麻薬密売ルートを知っていたため、「宿泊、食事、麻薬タダ」の触れ込みでセメント工を集め、麻薬を使用させて稼いだ給与の中から麻薬代に充てさせた。

 黄容疑者がセメント工に支払う給与は1日に200元(約3230円)、麻薬は一袋50元(約800円)だったという。黄容疑者の帳簿には、麻薬使用者の麻薬購入日と数量が詳細に記録されていた。

 警察によると、容疑者らは中毒状態になってしまっており、稼いだ金をほとんどつぎ込んだり、黄容疑者に金を借りたりして麻薬を買う者もいたという。黄自身は妻の管理が厳しく、麻薬は使用していなかったという。(c)CNS/JCM/AFPBB News