【8月21日 東方新報】香港証券取引所に株式公開(IPO)申請中の中国の火鍋チェーン「海底撈火鍋」を運営する海底撈国際(Haidilao)について、上場日は9月10日だと報じられている。

 IPOの目論見書によると、海底撈の2017年の売上高は106億3700万元(約1700億円)、純利益は11億9400万元(約192億円)。店舗数は273店で、2018年に180〜220店の新規出店を計画する。

 しかし規模拡大に伴い、キャッシュフローは悪化している。海底撈のキャッシュは2016年の2億9000万元(約47億円)から、17年にはマイナス6020万元(約9億7000万円)となった。また、流動負債は2015年の6040万元(約9億7000万円)から、2017年には11億5600万元(約186億円)に拡大している。目論見書によると、海底撈はIPOで調達した資金の15%を借入金の返済に充てるとしている。

 火鍋業界の競争はし烈を極めている。海底撈のライバル呷哺呷哺(Xiabu Xiabu)が14年に香港市場に上場する一方、海底撈は長らく上場に慎重だった。

 呷哺呷哺の店舗数は16年末に637店舗だったが、翌17年末には738店舗となり、約100店舗増加した。また、17年にはサブブランドも立ち上げた。

 今回、海底撈が香港上場に動いた理由について、関係者は「香港市場は上場要件が緩く、審査スピードも速い。おそらく投資家から早期の上場を迫られたのだろう」と分析した。(c)東方新報/AFPBB News