【8月21日 AFP】(更新)台湾政府は21日、中米エルサルバドルと断交したと発表した。エルサルバドルは中国と外交関係を樹立した。台湾と外交関係を持つ国は世界で17か国に減った。

 台湾の呉釗燮(Joseph Wu)外交部長(外相に相当)は断交の発表に当たり、中国政府の「露骨な行動」を非難した。

 呉氏はまた、エルサルバドル側から港湾開発向けに巨額の資金供与を求められたが、双方が債務を負うことになるので台湾側は応じなかったと指摘。「中国との金に物を言わせる外交(競争)には関わらない」と述べた。

 一方、中国とエルサルバドルの両外相は同日、北京で外交関係樹立の文書に署名した。

「一つの中国」原則の承認を拒む蔡英文(Tsai Ing-wen)総統が2016年に就任して以降、台湾と中国の関係は悪化している。

 蔡氏の就任後、台湾が外交関係を失った国はエルサルバドルが5か国目。今年に入ってからはブルキナファソとドミニカ共和国に続き3か国目となった。(c)AFP