【8月21日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の顧問弁護士を務めるルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)元ニューヨーク市長は19日、テレビ番組に出演した際、トランプ氏がロシアによる大統領選挙介入疑惑の捜査を指揮する特別検察官の聴取を受けるべきではないとする理由を説明する際、「真実は真実はでない」との発言を行った。この発言は識者らを困惑させたことから、ジュリアーニ氏は翌20日、釈明を余儀なくされた。

 ジュリアーニ氏のこの発言は19日、米NBCの番組「ミート・ザ・プレス(Meet the Press)」のインタビューの中で飛び出した。

 2016年大統領選におけるロシアの介入をめぐる捜査をトランプ氏が妨害したとする疑惑をめぐり、トランプ氏はロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官の聴取に応じるべきかとの質問を受けたジュリアーニ氏は、「偽証罪に陥れられないよう、トランプ氏による証言を急がせるつもりはない」と答えた。

 その上で、「トランプ氏は真実を話すのだから心配する必要はない、証言すべきだと言うのは、あまりにばかげている。なぜならそれは真実の誰かのバージョンにすぎず、真実ではないからだ」と指摘した。

 これに対し司会者のチャック・トッド(Chuck Todd)氏が「真実は真実だ」と反論すると、ジュリアーニ氏は「いや、真実ではない。真実は真実ではないのだ」と譲らなかった。

 この発言には冷やかしや嘲笑が集中。翌日ジュリアーニ氏はツイッター(Twitter)に、「私の発言は倫理心理学上のもったいぶった話を意図したものではなく、2人の人間が正反対の説を展開する状況に言及したまでだ」と投稿し、どのような状況においても、起こったことを異なる人が説明しようとすれば違った説明になると言おうとしたのだと釈明した。

 さらに、「突っ込んだ捜査で真実が判明することもあれば、そうでない場合もある」と記した。(c)AFP