【8月20日 AFP】マレーシアで今月上旬、放射性物質を含む産業機器が軽トラックの荷台から消え、警察が捜索に当たっている。複数メディアおよび当局が20日、明らかにした。

 地元紙ニュー・ストレーツ・タイムズ(New Straits Times)によれば、首都クアラルンプール郊外で10日、X線撮影装置が運送中に消えた。

 この装置には放射線源「イリジウム192」が含まれており、当局は武装勢力の手に渡り、放射性物質をまき散らす「汚い爆弾(ダーティーボム)」の製造に使用されることを懸念している。

 地元警察トップのマズラン・マンソール(Mazlan Mansor)氏はAFPに対し、捜査を開始したと話したが、さらなる詳細については明らかにしなかった。

 その一方、同国の内務副大臣は事件について認めたものの、「事態は制御されている」と主張。現地紙スター(Star)の報道によれば、「現時点で心配することは何もない」と述べたという。

 この装置は、上部に取っ手が付いた金属製の大きな円筒で、重さは23キロあるという。報道によると、装置を所有する企業は金属のひびを検知するためにこの装置を使用していたという。(c)AFP