【8月20日 AFP】アフガニスタンのアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領は19日、旧支配勢力タリバン(Taliban)との3か月間の停戦をテレビ放送で宣言した。期間は20日から、同国がイスラム教の預言者ムハンマド(Mohammed)の生誕を祝う11月21日までとしているが、タリバン側が停戦を順守することが条件だとしている。

 過去1週間、ガズニ(Ghazni)州の州都ガズニでタリバンが大規模な攻撃を実施するなど、各地で死者が出る戦闘が相次いだ。

 同国では6月初めにも、短期間ながら異例の停戦が実施されており、大統領の今回の宣言に先立ち、政府が新たな停戦を提案するのではないかと期待が高まっていた。

 とはいえ、今回の停戦宣言の国民の受け止め方はさまざまだ。6月の3日間の停戦では、タリバン戦闘員らが都市部に流れ込んで祝う姿が見られており、タリバンを歓迎することなどあり得ないという批判の声も上がっている。

 フェイスブック(Facebook)のあるユーザーは「平和を求めてタリバンに懇願などすべきではない。カブールでアイスクリームを食べているタリバンを見たら、私は絶対に石で殴ってやる」と投稿した。

 2001年の米軍侵攻以降、停戦が実施されたのは今年6月が初めてで、17年近くに及ぶ内戦終結に向けて、国内の和平交渉への新たな道が開かれつつあるという希望が膨らんだ。

 ただ再停戦に向けた交渉は続いていたものの、数週間後に攻撃が激化していた。(c)AFP/Usman SHARIFI