【8月19日 AFP】自転車ロードレースのツール・ド・フランス(Tour de France)7連覇の記録を、薬物違反によりはく奪されたランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏が、売春婦への暴行容疑で逮捕されたかつてのライバル、ヤン・ウルリッヒ(Jan Ullrich)容疑者をサポートするためにドイツ入りした。アームストロング氏は、1997年のツールを制したウルリッヒ容疑者を「恐ろしい存在であり、励みでもあった」友人と呼んでいる。

 アームストロング氏は、自身のインスタグラム(Instagram)に2人が肩を組んでいる写真を載せ、「この男とは最高の時を過ごした。多くの人が知っている通り、私はヤン・ウルリッヒが大好きだ。自分にとっては特別なライバルで、怖ろしい存在だったが励みでもあり、彼がいたからこそ自分の全力が引き出された。自転車の上ではまさに一流だった」と書き込んだ。

「時はあっという間に過ぎ去り、友人は今、難しい時期を過ごしている。それを見過ごせなかったからこそ、私はドイツへ来て彼とともに過ごすことにした。どうかみなさん、ヤンのことを思い、彼のために祈ってほしい。彼は今、私たちのサポートを必要としている」

 44歳のウルリッヒ容疑者は前週、売春婦へ暴行をはたらいた疑いで勾留され、保釈直後に精神科へ搬送された。殺人容疑での捜査は、現在は保留状態となっている。

 ウルリッヒ容疑者はその前の週にも、スペインのマジョルカ(Mallorca)島で近くに住むドイツ人俳優の家に侵入し、相手を脅して24時間身柄を拘束されていた。(c)AFP