【8月19日 AFP】北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞(Rodong Sinmun)」は18日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の政敵らが非核化の「行き詰まり」を招いていると非難し、同大統領に対し、この問題で前進を遂げるため「果敢」に行動するよう呼び掛けた。

 トランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は6月の首脳会談で、あいまいな表現ながらも朝鮮半島の非核化に取り組むことで合意したが、その後はほとんど進展が見られていない。

 この間、北朝鮮は、核兵器の完全かつ検証可能で不可逆的な解体を米政府が求めていることを「ギャングのような」「一方的な」要求だと批判してきた。

 しかし、労働新聞は18日の論評で、トランプ氏は米朝関係の改善と世界平和の実現を目指しているとし、これは「世紀の功績」になると称賛した。

 一方、同紙は、トランプ氏には「あまりに多くの政敵」がいると指摘。民主党、さらには共和党の一部までもが党利のためにトランプ氏の取り組みを妨げている上、同氏に敵対的なメディアがその政策をおとしめていると批判した。また、米国の官僚やトランプ氏の側近が「大統領の意思とは反対の言動を取っている」とし、「事実を歪曲(わいきょく)して大統領の目と耳を覆い、誤った方向に導こうとしている」と非難した。

 その上で同紙は、両国関係は行き詰まっており、「トランプ大統領の果敢な決断が求められている」とした。(c)AFP