【8月18日 AFP】米中央情報局(CIA)の歴代長官や元情報当局高官ら12人が、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がジョン・ブレナン(John Brennan)元CIA長官の機密情報アクセス権限を剥奪したことに抗議する異例の声明を発表した。

 声明を出したのはロバート・ゲーツ(Robert Gates)氏、ジョージ・テネット(George Tenet)氏、ポーター・ゴス(Porter Goss)氏、マイケル・ヘイデン(Michael Hayden)氏、レオン・パネッタ(Leon Panetta)氏、デービッド・ペトレアス(David Petraeus)氏ら共和、民主両政権の元CIA長官やジェームズ・クラッパー(James Clapper)前国家情報長官ら12人。トランプ大統領はヘイデン氏とクラッパー氏についても機密情報へのアクセス権を剥奪する考えだと明かしている。

 これに対し、歴代長官らは声明で「トランプ大統領のブレナン氏に対する行為や、同様の措置をとり得るとの他の元政府高官らに対する脅しは、機密情報アクセス権限認可の可否判断とは無関係であり、あらゆる手段で表現の自由を抑制しようとする試みだ」と主張。トランプ氏の行動を「不適切であり非常に遺憾」と批判し、「今回のように機密情報アクセス権限の認可や剥奪が政治の道具として利用されたことは、いまだかつて見たことがない」と糾弾した。

 米情報機関の高官らは退任後も最新の時事問題について後任者に助言するため、機密情報アクセス権の保持が認められる場合が多い。(c)AFP