【8月17日 AFP】スペイン・プロサッカーリーグ機構(LFP)は16日、北米での市場拡大を目指し、初めて欧州外の米国でリーグ戦を開催すると発表した。

 LFPは米国とカナダでの知名度向上のため、北米にジョイントベンチャーを立ち上げている。なお、対象チームや会場はまだ発表されていない。

 スペインの日刊紙パイス(El Pais)は、米国でのリーグ戦はまもなく開幕する2018-19シーズンから実施され、FCバルセロナ(FC Barcelona)かレアル・マドリード(Real Madrid)のいずれかが渡米するもようと報じている。

 同日、スペインサッカー選手会(AFE)は、選手やファンの意見をくみ取らなかったとしてこの計画を批判している。

「毎度のことだが、LFPは選手の意見を無視し、自分たちの利益のためだけに躍起になっている。選手の健康やリスクは考慮していない」

 また、各クラブの株式所有者を含めたファンも反対の姿勢を示しており、この計画への反対集会を開くよう呼びかけている。

 LFPは以前も、海外拡大戦略で批判を浴びた。昨年12月、LFPはアジアの視聴者に配慮してバルセロナとレアルの「エル・クラシコ(El Clasico)」を午前中に開催し、不満が続出した。しかし、不満の声はLFPには届かず、ハビエル・テバス(Javier Tebas)会長は、特にイングランド・プレミアリーグとしのぎを削る、世界のサッカー人気の獲得競争を優位に進めるべく動きを一層強めている。

 2017-18シーズンに、LFPは36億ユーロ(約4540億円)を稼ぎ出した。うち40パーセントはテレビ放映権で得ており、税引き前利益は2億3400万ユーロ(約295億円)だった。LFPは17日に開幕する2018-19シーズンの売り上げ目標を、40億ユーロ(約5040億円)に定めている。(c)AFP