【8月16日 AFP】豪Aリーグのメルボルン・ビクトリー(Melbourne Victory)に加入したサッカー元日本代表の本田圭佑(Keisuke Honda)が15日、チームの入団会見に臨み、当初はW杯ロシア大会(2018 World Cup)後の引退を考えていたが、ケビン・マスカット(Kevin Muscat)監督の言葉で考えを変えたと明かした。

 イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)などでプレーし、アジア選手としては有数の知名度を持つ本田は、先日Aリーグ王者のビクトリーと2018-19シーズンの契約に合意した。

 本田は日本からの報道陣が詰め掛けた会見で、「ワクワクしている。キャリアの新しいチャレンジができてとてもうれしい」と話し、「W杯後に引退しようかと思っていたが、このクラブから素晴らしいオファーをもらって考えが変わった」と明かした。

「考えが変わったのは、監督と直接話をしてから。監督から、クラブとして成功を収めたいという強い気持ちを伝えられた。野心的な人だと感じたし、自分も同じように野心的な人間なので、心を動かされた。自分にとっては大きな話し合いだった」

 32歳の本田は、日本がベルギーに惜敗したW杯ロシア大会を最後に代表を引退。クラブチームもメキシコ1部のCFパチューカ(CF Pachuca)を昨季限りで退団し、一時は無所属になっていた。

 また本田は前週、小国カンボジア代表のゼネラルマネジャー(GM)に就任し、メルボルンでの選手生活との二足のわらじを履くことを発表している。

 本田は、カンボジアの選手たちとはテレビ電話を使って定期的に連絡を取り合い、可能な限りオーストラリアのサッカーシーズンに時間を使うつもりでいる。マスカット監督も、GM就任でビクトリーをなおざりにすることはないと強調している。

「要するに、ケイスケにとっての最優先事項はこのメルボルン・ビクトリーで、彼の事情がビクトリーでの試合やトレーニングに響くことはまったくない。ケイスケは非常に謙虚かつ寛大な人物で、そこへお返しをする機会が舞い込んだ。それが(カンボジアでの)仕事を受けた理由だ」

 鮮やかな金髪が目を引く本田は、2010年のW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)で日本代表を決勝トーナメント進出に導くゴールを決め、一躍脚光を浴びると、W杯には同大会とブラジル大会(2014 World Cup)、ロシア大会の3大会に出場。代表での通算戦績は98試合出場37ゴールで、W杯3大会でゴールを決めた日本の選手は、本田が初めてとなっている。

 クラブレベルでは、4シーズン在籍したミランの他に、オランダのVVVフェンロ(VVV Venlo)やロシア・プレミアリーグのCSKAモスクワ(CSKA Moscow)などでプレーした。(c)AFP