【8月15日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で通算2度の総合優勝を誇るマクラーレン(McLaren)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)が14日、今季限りでのF1引退を表明した。

 初参戦以来17年間でGP通算32勝を挙げている37歳のアロンソは、かつて隆盛を極めたマクラーレンが衰退していく中、F1への情熱を徐々に失っていった。

 ルノー(Renault)在籍時の2005年に当時の史上最年少記録で年間王者に輝き、翌年に連覇を達成したアロンソは、今季44ポイントでドライバーズ選手権9位につけている。

 2007年にマクラーレンに移籍したアロンソは、翌年にルノーに復帰し、その後フェラーリ(Ferrari)での5シーズンを経て2015年にマクラーレンに再加入。しかし、5年前のスペインGP(Spanish Grand Prix 2013)を最後に勝利からは遠ざかっている。

 フェラーリ時代は総合2位を3度記録したアロンソは、「F1の変わりゆく姿をこの目で見てきた。良いものもあったが、自分の意見ではそれ以外は良くないものだった」「まだベストなドライビングができている今年の私を目に焼き付けてほしい」とコメントしている。

 また、マクラーレン復帰後は2016年の総合10位が最高成績となっているアロンソは、有終の美を飾るための努力はいとわないと話しており、「この最高のスポーツで素晴らしい17年間を過ごしてきたが、変化を起こして前に進むべきときが来た。今季はまだGPがいくつか残されている。これまで以上の情熱と決意を持ってそれに挑みたい」と続けた。

 マクラーレンのウェブサイトに掲載されたコメント文でアロンソは、「シリーズに戻ってくるふさわしいタイミングがあれば」と前置きした上で今後の復帰の可能性をほのめかしているが、自身のツイッター(Twitter)では事実上のF1引退を示唆している。

 すでにF1とルマン24時間耐久レース(Le Mans 24 Hour Race)を制しているアロンソは、インディカーシリーズのインディアナポリス500(Indianapolis 500)を制覇すれば世界三大レースで王者となり、新たなチャレンジに前向きな姿勢を示している。

「どんな未来が待っているか見てみよう。新しいエキサイティングな挑戦が目の前にある。人生最高の時間を過ごしているが、新たな冒険に旅立つ必要がある」 (c)AFP/Pirate IRWIN