【8月14日 AFP】オーストラリア国立スポーツ研究所(AIS)は14日、2020年東京五輪でメダル獲得数を増やすために、選手が重圧下でもパフォーマンスの向上を図れるように軍と提携関係を結んだと発表した。2016年のリオデジャネイロ五輪で、同国はメダル順位で10位となる合計29個のメダル獲得に終わり、ここ24年間で最も低調な成績に沈んでいた。

 今年11月から開始されるこのプロジェクトでは、オーストラリアが強豪国として返り咲くために、軍の兵士が一流アスリートの指導を行い、その主な目標として選手の認知力や身体能力の改善を目指すことになった。

 AISのディレクターを務めるピーター・コンデ(Peter Conde)氏は、オーストラリアはリオ五輪においてメダル獲得まであと一歩の4位から8位までに入った人数が最も多かったと明かし、「AISはこの機会にわが国のスポーツを発展させ、メダルを獲得してもっと表彰台に上がれるように選手や指導者を支援していく」と述べた。

「軍とスポーツといえば、人々はブートキャンプで反発力を養うイメージを抱くかもしれない。このパートナーシップは、それをさらに進化させて教育機会、人材育成、技術の習熟、そして重圧に対処する戦略を模索していく。これはわが国のトップアスリートの能力を伸ばしてパフォーマンスをピークに持っていき、五輪で持続させるチャンスだ」

 このプロジェクトには約120人のアスリートや指導者が参加する見通しになっており、主にメンタルヘルスと福祉、重圧下でのパフォーマンス、けがや病気の防止、そして才能を伸ばしてパフォーマンスを押し上げることの4項目を重点的に取り組むという。(c)AFP